毎月の光熱費で「意外と水道代にお金がかかっている」と感じていませんか?
実は、家庭の水道代の多くを占めているのがトイレです。
そのため、トイレの節水こそが水道代の節約に必要不可欠なんです!
この記事では、トイレの節水に役立つ知恵や便利グッズをご紹介するので、上手な節水方法が知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
もくじ
トイレで使う水は生活用水の2割を占める
国土交通省が発表している資料によると、家庭における水道の使い道の内訳は以下の通りです。(参照:国土交通省「水資源の利用状況」)
水道の使用用途 | 割合 |
---|---|
風呂 | 40% |
トイレ | 21% |
炊事 | 18% |
洗濯 | 15% |
洗面・その他 | 8% |
この表から、トイレだけで生活用水全体の2割を占めていることがわかります。
おろそかにしがちなトイレの節水を心がければ、水道代を大きく節約することができますよ。
トイレの節水方法6選
それでは、具体的なトイレの節水方法を見ていきましょう。
すぐに実践できるものと手間がかかるものがあるため、できるところから挑戦してみてください!
水を流す際は「小」を使う
トイレの水を流すレバーには「大」と「小」がありますが、意識的に「小」を使うだけで水道代は抑えられます。
一回の使用にかかる、レバーの「大」と「小」の水量や料金の違いは以下の通りです。
※トイレの水使用料はTOTO(CS80B)、水道料金は東京都水道局の料金(1リットル当り0.24円)で計算(参照:TOTO、東京都水道局)
必要な水量 | 水道料金 | |
大 | 約8リットル | 約2円 |
小 | 約6リットル | 約1.5円 |
一回の使用だけでみると、水道料金にそれほど大きな差はないように感じるでしょう。
しかし、トイレは一日に何度も使うものですし、使用する人数が増えればその分だけ料金はかさみます。
少々極端な例ですが、「2人世帯」「それぞれ一日3回使用」「31日間」という条件で、「大」だけ使った場合と「小」だけ使った場合で比較すると以下のようになりました。
使用した水量 | 水道料金 | |
大のみ使用 | 1,488リットル | 約360円 |
小のみ使用 | 1,116リットル | 約270円 |
1ヶ月で水量は372リットル、水道料金は約90円の差が出ました。
単純計算で1年に換算すると、水量では4,464リットル、水道料金では約1,000円の差がでます。
こつこつ「小」を使えば、チリツモで、ある程度まとまった額を節約できることがわかります。
何度も水を流さない
「自分が用を足している音が外に聞こえるのが嫌だから」と、音消し目的でトイレの水を流す人がいます。
これでは必要以上に水を流していることになります。回数が増えれば水道料金にも影響することに・・・。
用を足す音が気になるなら、「音消し装置」をトイレにつけてみましょう。
後付けできる音消しの装置は、安いものなら1,000円前後で買えます。
国内のトイレメーカーが販売する本格的な装置だと、10,000円前後がだいたいの相場です。
初期費用こそかかりますが、長い目で見れば一回の使用で複数回水を流すより経済的です。
お風呂の残り湯をトイレの流し水に使う
洗濯でよく利用されるお風呂の残り湯ですが、トイレの流し水としても利用できます。
「小」の一回の流しに相当する水量は、およそ6リットルです。
2リットルのペットボトル3本に残り湯を詰めて、トイレのタンクに移すだけです。
さすがに、毎回のトイレで残り湯を使うのは現実的ではありませんが、一日のうち何回かで残り湯を使うだけでも水道代は変わってくるでしょう。
給水タンクの浮き球を調整する
トイレのタンクには「浮き球」という装置が入っており、常に適切な水位までタンク内に水が入っているように調整しています。
つまり、この浮き球の位置を変えることで、タンク内の水位を調整してタンクに溜まる水量を減らせるのです。
ただ、浮き玉の種類や形状、調整方法などはトイレのメーカーやタイプによって異なります。
作業する前には、お持ちのトイレの取扱説明書や、公式ウェブサイトなどで確認しておきましょう。
節水機を取り付ける
近年、トイレのタンクに簡単に取り付けられる節水グッズがいくつも発売されています。
初期費用やちょっとした手間はかかりますが、一度取り付けてしまえば後は普通にトイレを使用するだけなので
「毎回レバーの大小を気にしたり、お風呂の残り湯を移し替えたりするのは面倒」
「浮き玉の調整って難しそう」
という人におすすめです。
ただし商品によっては、取付できるトイレを限定している場合があります。
使用しているトイレに設置できるか購入前に確認しておきましょう。
具体的な商品は次で紹介していきます。
おすすめの節水機①「トイレの節水 ウォーターセーバー」
出典:Amazon
このウォーターセーバーは、「トイレのタンク内にあるフロートバルブ(排水弁)の上に乗せるだけ」という手軽な設置で節水できるアイテムです。
設置はものの5分でできるので、浮き玉の調整で音を上げてしまった人でも取り付けられるでしょう。
節約できる水道代の例を見ると、「4人家族で1日あたり約24円の節約→1年間で8,640円の節約」とあります。
ある程度まとまった額の節約ができそうですね♪
どちらかというと、装置を手軽に設置したいという人におすすめの商品です。
おすすめの節水機②「水洗トイレ節水器ロスカット」
出典:Amazon
このロスカットも先程のウォーターセーバーと同じく、フロートバルブ(排水弁)に取り付けるタイプのアイテムです。
ロスカットは、「TOTO」「INAX」それぞれのトイレに取り付けることができ、水流・水圧はそのままに、1回約5リットルの節水ができます。
節約できる水道代の目安として、「4人家族で1日30回使用した場合、年間で約20,000円の水道代の節約ができる」と紹介されています。
ウォーターセーバーほど手軽な設置方法ではありませんが、水道料金の下がり幅を優先するならロスカットがおすすめです。
おすすめの節水機③「万能ロータンクボールタップ・スリムタップ」
出典:Amazon
こちらのアイテムは、トイレのタンクについている「水位を調整する器具」をまるまる付け替えるものです。
前2つのアイテムと比べて設置のレベルは少々上がりますが、口コミを見る限りは「説明書をきちんと読み、必要な道具さえあれば簡単に設置できる」そうです。
水位調整の器具そのものを交換するので、より確実な節水が期待できるでしょう。
節水タイプのトイレに変える
従来のトイレは、「大」のレバーで8リットルほど、「小」のレバーで6リットルほどの水を使います。
一方、最新の節水タイプのトイレ(TOTOのネオレスト)で使う水は
- 「大」で3.8リットル
- 「小」で3.3リットル
の水です。
一回の使用でこれだけの節水ができるので、1ヶ月・1年となれば相当の水量および水道代が節約できるでしょう。
また、TOTOの一部のトイレには、「eco小ボタン」という、さらに少ない水(3リットル)で流せる機能も付いていて、さらなる節水が見込めます。
とはいえ、トイレそのものを付け替えるのは時間とお金が必要です。
トイレ付け替えの費用の目安は以下の通り。
トイレ本体の価格 | ・組み合わせトイレ →20,000〜40,000円 ・一体型トイレ →50,000〜150,000円 ・タンクレストイレ →100,000〜300,000円 |
工事費用 | ・工事のみ →約30,000円~ ・トイレ本体+工事 →約60,000円~ |
リフォーム代 (内装、コンセントなど) | ・内装 →約30,000円~ ・コンセント増設 →約20,000円~ |
もっとも安いタイプのトイレを選んでも、諸々の工事なども含めると10万円ほど飛んでいってしまいますね。
金銭面から考えると、トイレ付け替えは最終手段と考えておいた方がよさそうです。
【番外編】給水タンクにペットボトルを入れるのはNG
トイレの節水方法として、「タンクの中に水を入れたペットボトルを沈めて、タンク内の水をかさ増しする」というものを見かけたことはありませんか?
一見、タンクの水量を減らせるので節水になりそうですが、この方法はおすすめできません。
というのも、水を減らしてしまうため、トイレを流し切ることができずに詰まりやすくなるからです。
また、タンクにペットボトルのようなかさばるものを入れてしまうと、タンク内の器具を圧迫して機能を損なわせてしまいかねません。
これらの理由から、タンク内にペットボトルのような、イレギュラーなものを入れるのは止めておきましょう。
まとめ
生活用水の中で大きな割合を占めているトイレの水。
トイレの節水ができれば、まとまった額の水道代の節約が期待できます。
そのため、この記事で紹介した方法をぜひとも実践していただきたいです。
ただし、方法によっては事前にトイレのメーカーや型を確認する必要があるので、勢いで始めてしまわないようにしましょうね。
この記事を書いた人

- 元気な引きこもりWebライター兼Web編集者。出版社に約10年勤めたものの、会社の環境が合わなくなり、ストレスで体を壊して退社。ただまぁ、せっかく身につけたスキルは活かしたいよなぁということで、フリーランスとして記事を書いたり校正したりと、なんやかんやで文章に関わる仕事をしてます!パソコンをカタカタしながら、お気に入りの音楽を聞き、お気に入りのコンビニスイーツ&フルーツを食べるのが至福のとき。