コラム

投稿日:2020年2月24日 更新日:

車の自動運転はいつから可能になるの?現在の状況とあわせて見ていきます

織田 孟徳
ライター

織田 孟徳

自動運転とは

車の自動運転を夢見たことのある人も多いと思います。

もし実現すれば、夢のコミューターとして、その価値はますます高まるはず。

もちろん、自動車技術について様々な開発がなされている今、自動運転についても日々刻々と開発は進んでいます。

ここでは、その自動運転についてその知識を深めるとともに、現状や将来への展望についてもふれてみたいと思います。

自動運転の定義

人間が運転操作を行わなくても自動で走行できる(Wikipedia)状態が自動運転です。

ただ、ひとくちに自動運転と言っても、我々が普段イメージしているところと違うところもあるので、その定義を改めて確認します。

内閣府が定義している内容は、基本的にSAE Internationalというアメリカの団体が用いている定義を使っています。

コンピュータ等が運転に介入する度合いによってレベルが規定されており、その度合いによって自動運転の定義がなされています。

自動運転レベルについて

自動運転のレベルについては、レベル0からレベル5まで分類されています。

この後説明するレベルのうち、レベル3以上を「自動運転」と定義付けています

ちなみに、レベル1と2については「運転支援」とよばれています

レベル0

運転手が全てを操作する、従来の運転スタイルです。

もちろん、運転に関する支援機能は全くありません。

レベル1

運転支援といわれるレベルです。

ステアリングの操作や加速・減速などのいずれか一つを支援するものになります。

現在普及が進んでいる自動ブレーキや、あらかじめ設定した一定の速度で走行、前を走る車に追随するアダクティブクルーズコントロール(ACC)といわれるものがここに該当します。

レベル2

ハンドル操作・加速・減速のサポートのうち、複数を行うものがこれにあたります。

日産のプロパイロットやスバルのアイサイト・ツーリングアシストなどが実用化されています。

レベル3

限定的な環境下において、すべての操作を車が制御する技術になります。

交通量が少ない・天候や視界がいいなど、運転しやすい環境が整っていることが条件となります。

緊急時をはじめとして、車が手動運転の必要性を察知したときは手動に切り替わるので、ドライバーが操作を行う必要が生じてきます。

レベル4

レベル3では運転手が乗っていることが前提になりますが、ドライバーが乗車しなくてもこれが可能となるのがレベル4です。

レベル3までは、ドライバーの操作・関与が主体になりますが、レベル4では車側が主体となります

実現させる条件で交通量が少ないことなどの環境が求められるのは、レベル3のときと同様です。

このため、緊急時にドライバーが操作することも可能な装備がつくもの、もしくは限定的な環境下でのみ運転されるものの2通りが想定されます。

レベル5

「完全自動運転」といわれる段階になります。

あらゆる場面において、車が状況を判断して操作してくれるものになります。

したがって、ハンドルやアクセル・ブレーキといった装備が全くいらなくなります。

真の意味での「自動運転」ということになり、これが実現すれば夢の自動車ということができます。

事業用自動車で期待されること

個人のユーザーにとっても様々な期待ができる自動運転の技術ですが、業務用の自動車にとっても、自動運転が実用化されることで大きな夢が広がります。

それぞれ期待されることや開発の現状を見ていくことにします。

自動運転タクシー

「ロボットタクシー」「ロボタクシー」などとも呼ばれ、現在各国で開発が進められています。

スマートフォンを用いて、予約から料金の決済まで行うことが想定されているようです。

国内においては、ZMPと日の丸交通による実証実験が行われたり、DeNAと日産自動車による共同開発が行われたり、という動きが見られます。

実用化については、それぞれ2020年中、2020年代の早い時期のサービス開始を目指しています

自動運転バス

シャトルバスをはじめ、短距離かつ決められた運行ルートを走行する路線バスなどは、自動運転が実用化されることの恩恵が大きいということができるでしょう。

この分野ではフランスが先行しており、EasyMilesではすでに運行サービスを開始しています。

国内では京阪バスが実証実験を進めており、滋賀県大津市では、2020年度内の実用化を目指しています。

自動運転トラック

自動運転の導入によって、効率的な配送の実現やトラックドライバーの人手不足解消などが期待されます

トラックについては、隊列走行の実証実験などが進められており、日野自動車やいすず、三菱ふそうやUDトラックスなど、各社で開発が進められています。

自動運転導入へのハードルとその対策

現状では、数多くの車種には自動ブレーキが搭載されており、2021年11月以降に販売される新型車からは、その装備が義務化されます。

ACCも、高級車を中心に普及が進んでいます。

メーカーごとの取り組みをこの後見ていきますが、現状ではすでにレベル2は実用化されています

ただし記事の執筆時点では、レベル3以上の自動車はほとんど市販されていません。

その理由や自動運転を取り巻く事情について見ていきましょう。

技術的問題

現在、各メーカーにおいてレベル3以上の技術開発に取り組んでいますが、自動運転から手動運転への切り替えに関する点をはじめ、ドライバー主体のレベル2と車主体のレベル3の間には大きな壁があるのが実際のところ。

まずは高速道路での自動運転から実現させようという動きになっています。

各社における対応状況

現在も、国内外で自動運転車の開発が行われています。

トラックの開発状況については先に書いたとおり。

ここでは国産乗用車を中心に、主なメーカーの現状や開発の状況を紹介します。

トヨタ自動車

東京オリンピックでレベル4の自動車を披露することを予定しているほか、Highway Teammate」や「Urban Teammate」などの技術により、2020~2020年代前半の自動運転実現を目指しています。

日産自動車

2019年にマイナーチェンジされたスカイラインにおいて、「プロパイロット2.0」が導入されました。

従来のプロパイロットの進化版で、これはレベル3に相当する技術になり、主に高速道路での自動運転を実現しています。

また2020年までに、一般道におけるレベル3の導入を目指しています。

ホンダ

2020年を目標に高速道路での自動運転技術を実現させ、その後一般道へ拡大させることを目指しています。

また、2025年を目処に、レベル4の技術確立をする目標を持っています。

スバル・マツダ

自動運転の技術自体はそれぞれ開発を行っているようですが、どちらも運転の楽しさを追求して自動車を造っているメーカー。

自動運転といっても、あくまでドライバーをサポートするものとしてとらえています

完全な自動運転の導入には消極的な姿勢を持っているようです。

輸入車メーカーの取り組み

海外の自動車メーカーでも、自動運転の開発は日夜行われています。

特にアウディでは、世界で初めてレベル3の車種としてA8が導入されており、市場をリードしている存在となっています。

ただ、国内では現時点でレベル2の適用にとどまっているのが残念なところです。

これは法整備の遅れによるものでしたが、これから説明するように、道路交通法の改正により自動運転に関する整備が規定されたので、レベル3の導入が期待されるところです。

事故の際の責任の所在

レベル2まではあくまで運転手主体のサポートになるので、万が一事故が起こってしまった際はドライバーがその責任を負います。

一方、レベル3以上になると、車側による判断・操作が出てくるため、事故が起きたときどこに責任が生じるのかという問題が出てきます。

これまではそこがはっきりしていませんでしたが、道路交通法の改正により、責任の所在などが定義されました

2020年5月下旬までに施行される予定になっています。

改正道路交通法の内容

新しい道路交通法では、車の自動運転について、下記の3つが定義付けられました。

改正点について見ていきます。

自動運行装置の定義

「自動運行装置」が定められ、それが付いている車で走行することも、道路交通法でいう運転に含まれることになりました。

つまり、自動運転中の事故はドライバーが負うということが明文化されたことになります。

なお、自動運行装置が使用できる条件=レベル3の走行が可能になる条件については、車種によって別途規定されることになります。

運転手に課せられる義務

自動運行装置による走行中であっても、一定の条件に合致しない場合はその走行が禁止されることになり、そのときはドライバー自らが運転することが義務付けられました。

自動運行装置による走行のときはスマホやカーナビの画面を注視することが認められることになりますが、自動走行から運転を引き継ぐ義務があるため、自動走行の場合であっても飲酒したり睡眠を取ったりということは認められません

作動状態の記録について

自動運行装置には、その作動状態を記録する装置により保存する必要が生じることになりました。

記録できないときは自動運転ができないとともに、場合によってはその記録を警察に提出する必要があることも定められました。

自動車保険の問題

道路交通法の改正により責任の所在が明確化されることとなり、自動運転の場合でもドライバーが責任を追うということになりました。

自動車保険ではこのほかに、「テレマティクス保険」の導入も検討されています。

テレマティクスとは、移動体に通信システムを組み合わせ、リアルタイムに情報をやり取りすることとされています。

このことから、ドライバーの運転状況によって保険料を算定することが可能となり、安全に運転すれば保険料がより安くなることが期待されます。

自動運転の仕組みと組み合わせることで、新たなサービスの誕生が期待されるところです。

自動運転について将来的な展望

 

自動運転の普及状況や開発状況について紹介してきました。

現状はレベル2から3へ向けた時期といえ、今後普及へ向けての動きが加速されていくものと思われます。

ただ、完全自動運転であるレベル5に達するには課題が多すぎるのが正直なところです。

ただ、自動車産業は日進月歩の世界。

ハイブリッド車が当たり前になってきたように、自動運転の車が当たり前になる時代もそう遠くはないのではないのかもしれません。

この記事を書いた人

織田 孟徳
織田 孟徳
多趣味なプライベートで、その時々でいろいろなことに興味を持ちます。飽きっぽいと言われるかもしれませんが、いったんハマると泥沼のように深いところまで追求します。自分なりにこだわった記事を、わかりやすい言葉で書いていきます。

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