コラム

投稿日:2019年11月17日 更新日:

パートの社会保険の加入条件を徹底解説!パートでも厚生年金に加入するの?

わたる

わたる

 

はじめに

パートで働いていると気になるのが手取りに関わる社会保険です。

ある程度の収入/要件を満たしていると、社会保険は自分の意思に関わらず強制加入となっています。

でもその仕組みは複雑で分かりにくいですよね。

今回は、パートで働く主婦の皆さんに向けて、最新の社会保険の情報(2019年11月現在)をお届けしていきます。

私の場合は社会保険に加入する?しない?

と心配なパートの主婦の方は、ぜひ参考にしてみてください!

 

パートタイマーと社会保険の関係

そもそもパートタイマーにとって社会保険とは何かを説明していきます。

社会保険とは

社会保険とは

国民が病気や介護、失業といった困った状況の際に給付してくれる制度のこと

会社員は社会保険料が毎月の給料から天引きされ、自営業者は自分で納付します。

ポイント

第3号被保険者で、扶養内で働くパートタイマーや専業主婦の人は社会保険料は発生しません。

 

いくら年収があると、税金や社会保険料が引かれるの?

どのくらいの年収があると、税金や社会保険が引かれるのか?について表にまとめました。

年収税金
年収103万円以下税金はかからない(給与所得の場合)
年収103万円以上所得税が発生
年収106万円以上厚生年金の加入義務が発生
年収130万円以上夫の扶養から外れ健康保険も自分で加入

今回は、パートタイマーが年収106万円以上になった場合についてお話していきます!

 

社会保険の種類

社会保険はさらに以下の5種類に分けられます。

  1. 厚生年金保険
  2. 健康保険
  3. 雇用保険
  4. 労災保険
  5. 介護保険

これらの社会保険の特徴について順に説明をしていきます。

 

厚生年金保険とは?

厚生年金保険とは公的年金制度で政府が運営するものです。

自動的に国民年金に上乗せされて給付される保険で、半分を会社が折半してくれるのが特徴です。

ポイント

パートが厚生年金に加入した場合のシミュレーションは後述します。

健康保険とは?

健康保険とは、病気やけが、またそれによる休業、出産、死亡といった事態に備える保険です。

何か事故にあってしまった、出産したとなると、思わぬ出費がある場合がありますよね?

そんなときに活かせるのが健康保険です。

 

雇用保険とは?

雇用保険とは、労働者が失業した場合に必要な給付を行ったり再就職を促す制度です。

失業者、育児・介護休業をとった労働者、60歳以上で企業務めをしている人が雇用保険を受給できます。

 

労災保険とは?

労災保険とは、業務上や通勤途上における労働者の病気、ケガ、障害、死亡に対しての給付が行われる保険です。

労基法上の労働者にあたる人は、労働時間や雇用期間に関わらず、全て労災保険の対象となります。

 

介護保険とは?

介護保険とは、介護が必要と認定された場合に、必要な給付を受けることができる保険で、40〜64歳が支払いの対象です

40歳以下の方は払う必要がないので、もし給与明細から介護保険が引かれていた場合は、会社の経理担当などに問い合わせをしましょう。

 

パートタイマーの社会保険の加入条件  

本項目では、2019年11月現在でのパートタイマーの加入条件について説明しています。

(※条件は今後、改正されることが予想されますので注意してください)

パートは【短時間労働者】に当てはまります。

社会保険に加入するかは、次の「短時間労働者の要件」を満たすか、勤務日時が正社員の4分の3以上かで決まります。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上あること
  2. 社会保険対象者が従業員501人以上の企業で働いていること
  3. 月給8万8,000円(年収106万)以上であること
  4. 一年以上の勤続の見込みがあること
  5. 学生でないこと

 

1.週の所定労働時間が20時間以上あること

労働時間が週30時間以上であれば、他の条件を満たしていなくても、社会保険の加入が義務付けられます。

週の所定労働時間とは?

  • 就業規則や雇用契約書等で取り決めた、通常の週(年末年始、夏季休暇、祝祭日など特別休日を含まない週)に勤務すべき時間
  • 残業時間は含まない

つまり、必ず出勤すると契約上決まっている通常の日をカウントします。

 

2.社会保険対象者が従業員501人以上の企業で働いていること

勤務先の被保険者数がどれだけいるかは、勤務先に確認を取ってみてください。

小規模のお店だと対象に入らず、フランチャイズのお店には対応しているはずです。

ただし、ある条件を満たせば500人以下であっても社会保険が受けられます。

 

500人以下であっても労使の同意があれば受けられる

平成29年の4月1日からは加入対象が拡大しました。

500人以下の企業も、労使合意働いている人々の2分の1以上と事業主が、社会保険の加入に合意すること)ができれば社会保険に加入ができる

とされています。

 

3.月給8万8,000円(年収106万)以上であること

適用条件は月額8万8000円以上であるかです。

月額8万8,000円×12=108万円は判断条件にならず、賞与、残業代、通勤手当等はこの月給には含まれません。

政府は現在、月給6万6000円以上に条件を引き下げるように検討しているようです。後ほど詳しく解説します。

 

4.一年以上の勤続の見込みがあること

雇用期間が一年未満でも、就業規則や雇用契約書等の書面において、その契約が更新される場合があるかどうかであれば、条件を満たすことになります。

 

5.学生でないこと

学生は適用外になるので、主な対象は主婦になります。

ただ夜間や定時制など、学生でも加入できる場合があります。

 

勤務日時が正社員の4分の3以上の場合は、社会保険加入が義務付けられる

上記の1〜5に加えて、月あたりや、週あたりの勤務時間や勤務日数が、正社員の4分の3以上の場合はパート(短時間労働者)と見なされないため、社会保険の加入が義務づけられています。

  • 正社員の週当たりの勤務時間40時間(一般的な会社)
  • パートの週当たりの勤務時間30時間

つまり、6時間×5日=30時間以上働くとパートの枠を超えることに。これを覚えておきましょう。

正社員の労働時間は会社ごとに違います。35時間などと決めている会社もあるので事前に確認しておきましょう。

 

【パターン別】パート主婦が社会保険に加入すると得する?損する?

主婦がパート先で新たに社会保険に加入した場合、どれくらい貰える年金が変わるのか、得するのか損するのかについて解説をしていきます。

ここでは実際のケースを想定して、 

  • 会社員の夫の扶養内で働いているパートタイマーAさん  
  • 夫が自営業であるパートタイマーのBさん

以上の2人を例に挙げて解説をしていきます。

年金額は次の計算式に当てはめて算出しました。

  • 国民年金は、78万100円(平成31年4月~)×加入期間/480
  • 厚生年金は、年収の12分の1×5.769/1000×加入期間

 

会社員の夫の扶養内で働いているパートタイマーAさん  

夫は会社員。子どもの学費を稼ぐため新たにパートで働きます

Aさんは扶養内を希望していましたが、月給が90,000円になりました。

月給が8万8,000円以上なのでAさんは会社の厚生年金に加入しました。

 

年金が増える

一年でもらえる厚生年金を計算すると、

90,000円×5.796/1000×12カ月=6,259.68円

以上の結果、約6,200円が将来貰える年金に加算されます。

10年厚生年金に加入した場合の年金は62,000円20年加入すると124,000円貰える額が増えます。

 

年収が130万以下の場合

Aさんの年収が130万以下になっていれば、年金も健康保険も負担がなく、年金を収めた扱いになります。

また、103万円以下になっていれば所得税もかかりません。

 

厚生年金と国民年金が受給できるように

厚生年金には国民年金も含まれているので、Aさんは国民年金も受給できます。

一年で貰える国民年金の額を計算すると、

780,100円×12÷480=190,502.5

つまり約19,000円の国民年金が年間追加されます。

 

Aさんの年金の支払額は?

厚生年金に加入すると、Aさんにかかる年金を会社が折半して負担してくれます。

国民年金と支払額の違いを表にまとめました。

年金の種類毎月支払う料金
国民年金16,410円
厚生年金

標準報酬月額(4月、5月、6月の総支給額の平均) × 保険料率

↓会社が折半

12,512円(埼玉県の場合)

 

厚生年金の計算式にある「保険料率」というのは都道府県によって変動します。

例えば埼玉県は月給90,000円ならば、8,615円の厚生年金の保険料を毎月支払わなくてはなりません。

なのでAさんは、

月に16,410円(国民年金)+8,615円(厚生年金)=25,025円が毎月の負担額になりますが、これを会社側が折版してくれるので負担額は12,512円となります。

つまり毎月12,512円の負担額で、年金は25,200円(6,200円+19,000円)増える結果になりました。

手取りのお金は厚生年金の加入のために減るものの、老後の年金がより安定し、結果的に得することに。

 

夫が自営業であるパートタイマーのBさん

夫は自営業。子どもの学費を稼ぐため新たにパートで働きます

Bさんの夫は自営業のため「扶養」が無く、Bさんは自ら国民年金(16,140円)を支払ってきました。

しかし月給が90,000円になり新たに厚生年金に加入しました。

 

Bさんの負担額はいくら?厚生年金に加入しない場合と比較してどう?

Bさんも毎月の負担額はAさんと同じく12,512円(埼玉県の場合)で、厚生年金に加入できます。

ずっと16,410円を支払ってきたBさん。

しかし厚生年金に加入すれば、毎月の負担額は16,410円-12,512円で、3,898円少なくなります。

さらに、将来は厚生年金と国民年金がダブルで貰えることになり、かなりおトクですね。(具体的な金額はAさんの項目を参照してください)

 

夫が自営業である場合は、厚生年金に加入するメリットがはっきり見えます!

 

パートで社会保険に加入するメリット

少ない負担で貰える年金額が増える以外にも、厚生年金に加入するメリットがあります。

長い目でみるとおトク

パートでも社会保険に加入するとなれば躊躇する人もいるでしょう。

しかし長い目で見ると、社会保険に加入することで、将来受け取る年金が増えたり、医療保険の給付が充実したりというメリットがあります。

「国民年金のみに加入していて不安」という人は、思いきって収入を増やし、社会保険に加入するのも一つの方法です。

 

配偶者が年下の場合に加給年金が支給される

妻が20年以上厚生年金に加入すると、年下の夫の場合に妻に加給年金39万1000円が支給されます。

詳しくは日本年金機構のリンク(加給年金額と振替加算)を参照してください。

 

障害になった場合、緩い基準で給付が受けられる

国民年金にだけ加入すると、1級、2級の障害でないと年金を受け取ることができません。

しかしこれが厚生年金に加入している場合だと、3級で受けられます。

3級の場合だとより緩い条件で、給付が受けられる可能性があります。

 

パートで社会保険に加入するデメリット

厚生年金に加入するデメリットについても説明します。

 

場合によっては生活に影響が出る

毎月の給与から社会保険が強制的に差し引かれるため、手取りが減ってしまいます。

その結果、生活が苦しくなる可能性もあるでしょう。

まずは生活に影響が出ないよう、働き方を考え直すと良いかもしれません。

 

離婚分割する場合は、パートの場合は合意分割になる

離婚分割する際は、

  • 主婦の場合は3号分割
  • パートの場合は合意分割

になります。

3号分割の場合は単身でも請求できて、合意分割の場合は元夫と顔合わせで手続する可能性もあります。

 

パートタイマーの社会保険の気になる疑問

続いてはパートタイマーの気になる次の疑問について解決をしていきます。 

  1. パート先の社会保険に入りたくない
  2. 社会保険はいつから引かれる?  
  3. パートタイマーの社会保険の見直しがあるって本当?

1.パート先の社会保険に入りたくない  

社会保険に入ると、その分手取り金額が減って入りたくない人もいるかと思います。

現時点では月収8万8,000円以下に抑えれば社会保険に入れないため、この辺りを目安にして所得を調整することを考えてみましょう。

 

2.社会保険はいつから引かれる?  

社会保険料は翌月末日から支払いが発生します。

例えば、「11月からパートを始める!」という場合は、12月の末日が支払い期限です。

ちなみに、末日まで在籍した場合は、その当月の保険料は支払わなくてはなりませんが、月中で辞めた場合はその月の保険料は発生しません。

つまり、

31日にで辞めた場合は支払いが発生しますが、30日に辞めた場合はその月の保険料は不要です。

 

社会保険の資格の喪失日

社会保険が喪失する日は、基本的に退職日の翌日です。

なので退職当日までは、その会社の健康保険証が利用できるようになります。

また有給を消化日している日でも、健康保険を利用することができます。

 

3 パートタイマーの社会保険の見直しがあるって本当?   

パートタイマーの社会保険ですが、改正される予定も出ています。

見直し予定があるものについて詳細をまとめました。

 

従業員501人以上が下げられる

厚生年金の加入要件の一つに、「従業員501人以上」がありますが、より少ない人数になる可能性があります。

今まで大企業でしか受けられないような条件でしたが、小さい企業でも利用できるようになるかもしれません。

 

月給6万8,000円以下でも社会保険に加入

2021年度には、月収8万8,000円から月収6万8000円以下に引き下げることが検討されています。

もしかすると「年収82万円の壁」が新たにできるかもしれません。

給料の割合に対して控除額が大きいため、ダメージを受ける人が出てくる可能性がありますね。

しかしこの場合、

  • 自己負担は月約6,300円
  • 健康保険は月約3,900円

で済み、会社が半分を負担してくれることになります。

 

おわりに

ということで、今回はパートの社会保険の加入条件について説明しました。

社会保険に加入すると手取り金額は減ってしまいますが、老後の年金が増えたり、医療保険の給付が充実したりなどメリットも多いです。

「老後の年金が不安・・・。」という方は、社会保険の加入で得られる保証について検討してくださいね。

 

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わたる

わたる

埼玉出身のアイドルオタク。大学時代は就活に失敗してフリーターになってしまう。 その後一時は就職するも仕事を辞め、現在はフリーライター。 推しメンに多く会い行きたいという思いから節約を始める。そのなかでFPの資格も取得。 オタク活動費は必要経費。推しメンの笑顔はプライスレス。

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