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1万円でできる贅沢を求めて。「映画館に丸一日引きこもる」「漫画を全巻大人買いする」 実際にシミュレーションしてみた

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「1万円でできる贅沢とは何か」。このテーマは、意外と話のネタとして盛り上がるものである。1万円といえば、決して安くない金額。しかし、少し無理をすれば出せないこともない金額である。あれを買うのを我慢すれば。飲みに行くのを我慢すれば。少し計画すれば容易に手にできるかもしれない、1万円。そんな1万円をつかった「手に届く贅沢」という仮定の話には、その人の考え方や趣味嗜好が如実に反映されていく。

さて、私だったらどうするだろうか。1万円がもしポンと手に入ったら、如何せんオタクなもので、「追加で数万円を用意してBlu-ray BOXの購入費用に充てる!」などといったつまらない答えが一番に出てきてしまう。しかし、この場でそんなことをダラダラと書いても仕方がないので、ここはもう少し現実的なラインを求めてみたい。

もちろん、「貯金!」という答えも頭をよぎるのだが、この場合は考えなかったことにしたい。

映画館に丸一日引きこもったら、いくらかかるのか?


私の趣味ということもあるが、映画館に丸一日引きこもるというのも、中々面白い過ごし方である。これがもし1万円以内で収まるのであれば、ある意味、とても贅沢なお金のかけ方ではないだろうか。

実際に、全国に劇場を持つ「イオンシネマ」のホームページ( https://www.aeoncinema.com/ )を参考にしつつ、シミュレーションを行ってみたい。経験上、日に4~5作品の鑑賞も可能だが、さすがに目が疲れてしまうため、ここは3作品としておく。

午前中、映画館へ到着。取り急ぎ売店で飲み物を購入し、1作目を鑑賞することにする。ホットドリンクで最も値段が高いのがカフェラテ(Mサイズ)の480円。大人鑑賞料金は1,800円である。そのカフェラテを飲みながら、映画の世界観に没入する。

さて、1作目の鑑賞が終了。時間は昼時である。トイレを済ませた後に、2作目への準備を開始する。もちろん、昼ごはんを用意する必要があるため、またもや売店に向かう。

まずは、ホットドックを贅沢に二種類買ってみよう。ケチャップ&マスタードが420円と、レリッシュ&ケチャップが450円。しかし、成人男性ならこれだけでは足りないかもしれない。そこで、サルサソースとチーズソースがダブルで用意されたナチョスにまで手を伸ばす。Lサイズで600円。言うまでもなく飲み物も必要なので、コールドドリンクで最も値段が高い450円のフレーバーソーダを選ぶ。映画の後半ではお菓子も要るかもしれないので、ダメ押しでポップコーンも確保。Lサイズが550円である。

映画の2作目、これは試しに3Dの作品を選んでみる。大人鑑賞料金1,800円に、3Dメガネ分の300円をプラス。

さて、お腹いっぱいの状態で2作目の鑑賞が終了。少し時間を置き、3本目の鑑賞に向けて動き出す。今度は、景気よくビールを飲んでみよう。アサヒスーパードライプレミアムが500円。加えて、大人鑑賞料金が例によって1,800円である。

ほろ酔い気分で3作目の鑑賞が終了。目は疲れたものの、適度な充実感を覚えているはずである。さて、ここまででかかった経費を合算してみると、合計で9,150円。1万円を割っている。3作品のうち、気に入ったパンフレットを一冊買ってもまだ大丈夫だろう。

<内訳> ※全て税込

大人料金 1,800円×3
3D料金 300円
カフェラテ(Mサイズ) 480円
ホットドック(レリッシュ&ケチャップ) 450円
ホットドック(ケチャップ&マスタード) 420円
ナチョス(Lサイズ Wソース) 600円
フレーバーソーダー 450円
ポップコーン(L) 550円
ビール(アサヒスーパードライプレミアム) 500円

計 9,150円

1万円で全巻を買える漫画は何か?


これまた私の趣味の話になってしまうが、漫画を全巻一度に購入するのも、非常に楽しいお金のつかい方である。机の上に読んでいないコミックスをタワーのように積み上げ、包装ビニールを勢いよく破り捨て、読みふける。そんな日を過ごしてみるのもオススメだ。

今回は、漫画を全巻一度に買えることでお馴染みの「漫画全巻ドットコム」( https://www.mangazenkan.com/ )を参照しながら、1万円でできる贅沢を模索してみたい。

まずは、私個人の好きな作品を検索してみる。

荒川弘による『鋼の錬金術師』、全27巻。二度のアニメ化を果たした、大人気のダークファンタジーである。これを全巻一度に、それも新品で買うと、税込11,695円。うーん、惜しい。ぎりぎりで1万円を超えてしまった。

今度は、アニメ化に加え実写ドラマ化もされた『モブサイコ100』。こちらは全16巻で税込9,642円。素晴らしい。ほぼドンピシャである。続いて、漫画の神様こと手塚治虫の名作『鉄腕アトム』。全21巻の新書版が、合計で9,503円。これも非常に良いラインだ。1万円さえあれば、空をこえてラララ星のかなただ。

次は、メディアミックス展開のある話題作を見てみたい。

アニメが絶賛放映中の、吾峠呼世晴による『鬼滅の刃』。週刊少年ジャンプの、次世代の看板作品である。こちらは、現時点での最新16巻までで7,127円。1万円があれば、お釣りが充分にかえってくる。同じくアニメ化でいくと、続々と次のシーズンが制作され、二度目の劇場版公開も控えている『僕のヒーローアカデミア』は、現在23巻までで10,108円(108円は誤差ということにしておこう・・・)。また、最終回の放映が実に待ち遠しい『ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風』は、計16巻で6,736円。アニメ放映が始まったばかりの『ドクターストーン Dr.STONE』はまだ11巻なので、こちらはたったの5,225円で済んでしまう。

ジャンプ作品以外にも目を向けてみる。岡田准一主演の実写映画版が公開中の『ザ・ファブル』は、18巻までで11,405円。うーん、少し足が出てしまった。同じく実写映画の公開が控えている『かぐや様は告らせたい 〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』は、15巻までが8,465円。実写ドラマがネットでも話題を集めた『きのう何食べた?』は、15巻で9,397円となっている。

多くのメディアで目にすることの多い話題作でも、その多くが、1万円あればそろえることができる。アニメや映画で興味を持った人、あるいは、これを機に集めてみたい人は、「1万円を全て漫画に注ぎ込む」を検討してみてはどうだろうか。

 

・・・などなど、「映画」と「漫画」の観点から、1万円の有効性についてシミュレーションしてみた。しかしこれはあくまで一例であり、その人の趣味や嗜好によって、様々なパターンが考えられる。

例えば、食事も有力な候補となり得るだろう。回らないお寿司を食べに行っても良いし、高級なお肉を出してくれるお店でも良い。もちろん、上を見たらきりがないが、1万円があればある程度の満足感は得られるはずである。ついでに美味しいお酒を飲んでも、それでもまだ価格内に収まるだろう。

あるいは、買い物である。1万円では足りない!・・・という人も多いと思われるが、この場合はむしろ価格というより、「万能感」がポイントではないだろうか。例えば、100円均一のお店を訪れた際に、妙な高揚感を覚えることはないだろうか。あれはおそらく、「このお店にある全ての商品が小銭で買える!」という「万能感」がそうさせるのだろう。「買える」という状態のままで行うウインドウショッピングは、思いのほか楽しい。

「1万円で買えないもの」は沢山あるが、「1万円で買えるもの」はもっと市場にあふれている。その「万能感」を大いに味わいながらショッピングモールや繁華街を闊歩するのも、楽しい時間の使い方と言えるだろう。

他には、時間をゆっくりと確保して温泉に入りに行くのも良いかもしれない。価格帯は要相談だが、グレードによっては、1万円で泊まれる温泉つきの旅館は全国に沢山ある。温泉に入っては、畳の上でゴロゴロとなんでもない時間を過ごし、また湯に浸かる。そんな一日を過ごしてみるのも良いかもしれない。

このように、考えれば考えるほど、「1万円でできる贅沢とは何か」の問いは無限に湧き出てくる。1万円という価格設定が、適度な贅沢感と、程よい現実味を感じさせてくれるのだ。

しかし、1万円の価値は、決して万人に等しいものではない。

もちろん、1万円は1万円だ。いつも変わらない、安心安定の福沢諭吉の顔である。しかし例えば、年収が1,000万円の人の1万円と、300万円の人の1万円では、その意味は大きく変わってくるだろう。更には、地域による平均給与の差はどうだろうか。東京で買える雑誌一冊と、地方で買える雑誌一冊。定価は同じでも、価値として等しいとは限らない。

愛媛で買える1万円分のみかんと、鹿児島で買える1万円分のみかん。鹿児島で買える1万円分の焼酎と、愛媛で買える1万円分の焼酎。それぞれ決して、イコールではない。至極当たり前のことだが、お金の価値というものは、文字通り千差万別なのである。

だからこそ、仮に1万円を自由につかえるとなった時、その人の考え方や価値観、住む土地や生活水準が、大きく影響を及ぼすだろう。第三者からすれば「ええ?」となるつかい方でも、その人にとっては大きく価値があったりする。前提条件が異なるからこそ、「1万円」という適度に贅沢が味わえる価格設定は、その人の頭の中を如実に反映していくのである。

さて、あなたなら一体、どうするだろうか。目の前に1万円札が現れ、それを自由につかえるとしたら。その時に頭の中に現れたいくつかの選択肢が、あなたの生活や趣味嗜好を表現しているのかもしれない。

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結騎 了
仕事と育児に追われながら「映画鑑賞」「ブログ更新」の時間を必死で捻出している一児の父。歳はアラサー、地方住まい。ブログを学生時代から書き続け、二度の移転を経ながら十数年継続中。『別冊映画秘宝 特撮秘宝』『リアルサウンド映画部』『週刊はてなブログ』等に寄稿。ブログURL:https://www.jigowatt121.com/

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