コラム

投稿日:2019年12月18日 更新日:

育休手当(育児休業給付金)とは?支給日はいつ?申請方法や延長について解説

わたる
ライター/ファイナンシャルプランナー

わたる

はじめに

育休を考えるママ・パパを悩ませるのは、やはり金銭面ではないでしょうか?

育休中は基本的に会社から給料が支払われないため、どのくらい休みを取得するべきかや、家計への負担に悩む家庭も多いでしょう。

そこで今回は育休制度でもらえる手当、期間の延長などについて説明をしていきます。

育休手当について詳しく知りたい新婚さん、新米ママやパパはぜひ参考にしてみて下さい。

 

育休手当(育児休業給付金)とは

長期間仕事を休む育児休暇中(育休)には、会社からお給料が支払われないことがほとんど。

そうなると毎日の暮らしの資金に困りますよね。

しかし育休を取得する場合は、雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。

つまり、育児に専念する家族の生活をサポートするための制度なんです。

  • 育休手当の期間は?

産休(出産の8週間後)が開けてから、子どもが1歳になる前日(延長で最長2歳まで)までの期間に支給されます。

  • 支給金額は?

最初の半年が賃金の67%で、それ以降が50%が支払われるようになります。計算方法を知りたい方はこちらから

なお支給分は1年間ではなく実質10か月分となります。

 

育休手当は非課税!社会保険も免除される  

育休手当での所得は、失業給付金に分類され非課税となり合計所得に含まれません。

そして受給中は社会保険料も免除されます。

育休を受ける年の年間所得によれば、夫の配偶者控除・配偶者特別控除が受けられる可能性もあります。

例えば、年収が201万未満であれば、夫の配偶者特別控除が受けられます。

出産期間はだいたい10か月の期間がかかるので、妻の所得は2か月分になるため、ほとんどの人が控除が受けられるはずです。

 

育休手当は子が1歳になるまで支給されます

育休が始まるのは、出産後の8週間の産休期間が明けてからになります。

ですので育休開始時では、子どもが生まれてから約2か月経過していることになります。

つまり育休手当は1年間分ではなくて、実質10か月程度の支給になるので注意しましょう。

 

育休手当の申請条件

育休手当をもらうためにはいくつかの条件があります。

育休手当をもらう条件

  1. 雇用保険に加入している
  2. 子どもが1歳(理由に該当すれば最長2歳)の誕生日を迎えるまで
  3. 育休開始前の2年間で、11日以上働いた日が12か月以上
  4. 育休中は休業前の8割以上の賃金が支払われていない
  5. 育休中の働く日数は月10日以下である(勤務時間が月80時間以下である)
  6. 育児休業後に会社を退職する予定がないこと

これらの条件に当てはまる場合は、正社員だけでなくパート・アルバイトでも育休手当の対象になります。

また、雇用保険に加入している人は誰でも支給を受けることができるので、父親でも支給されます。

一方で産休手当や出産育児金に関しては、女性のみが受けられる制度になります。

産休手当や出産でもらえるお金について知りたい人は次の記事に詳しくまとめてあるので、参考にしてください。

産休に関わる手当を徹底解説!いくらもらえる?申請方法は?パートも対象?

働く女性が妊娠してから利用できる制度に「産休」がありますよね。 産休中は無給になることから、「生活費や子育てに関わる経済 ...

 

パートやアルバイトは、11日以上働く月が12か月以上あることを確認

正社員は「11日以上ある月が12か月以上あること」という条件は満たしていることが高いですが、パート・アルバイト・派遣社員となってくると、これらを満たしていない可能性があります。

ですので上記の雇用形態で育休を申請する前には、

  • 自分が月に11日以上働いているか?
  • その月が12か月以上あるかどうか?

を確認しておきましょう。

 

育休手当をもらえない人 

  • 出産を機に退職した人(退職する予定がある人)
  • 雇用保険に加入していない人

育休手当は、あくまでも就業している人のための制度なので、出産を機に退職してしまった人や退職する予定がある人にも支給されません。

雇用保険に加入していない人は育休手当を受け取ることができません。

雇用保険に加入してない人というと、自営業者・フリーランスなどが挙げられます。

 

育休手当の申請方法と必要な書類

必要書類

  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
  • 育児休業給付受給資格確認表
  • 育児休業給付金支給申請書
  • 賃金台帳や出勤簿(タイムカードなど)
  • 育児休業の事実が確認できる書類(母子手帳や出生届の写しなど)
  • その他(振込先金融機関の通帳の写しなど)

また必要に応じて、雇用実績を確認できる書類、休業終了後に雇用継続の見込みがあるかを確認できる書類などを求められることもあります。

 

育休手当の申請手続きの流れ

育休手当の申請手続きですが、以下の手順で申請する必要があります。

  1. 育休手当の受給資格の確認手続き(会社が申請)
  2. 育休手当の申請(会社でも自分でも可能)

受給資格の確認手続きは原則として会社(雇用主)が行う必要がありますが、育休手当の申請は自分でも申請できます。

なお、会社が申請できるのは産休の1か月前まで、個人で行うなら育休を開始してから4か月後の末日(出産後58日目)までと決まっていますので、念のため、手続きの流れや、申請時の注意点は自分で把握しておきましょう。

 

手順その① 育休手当の受給資格の確認手続

育休手当をもらう最初の段階として、「育休手当の受給資格の確認手続き」をしなければなりません。

こちらの手続は会社側が行い、母子健康手帳など書類を会社から求められることもあります。

また「育児休業給付金支給申請書」を被保険者の方に代わって雇用主が提出している場合は、初回の育休手当の申請も同時にしてくれることが多いでしょう。

 

手順その② 育休手当の申請

過去に実績がないなどの理由により勤務先で育休手当の申請をしてもらえない場合、自分で直接申請することも可能です。

この場合、以下の必要書類をもって管轄のハローワークに行く必要があります。

  • 育児休業給付金支給申請書
  • 育児休業給付受給資格確認票

申請書の入手はハローワークやハローワークのホームページでダウンロードできます。

書き方が分からない場合は、ハローワークでも教えった方が間違いもなく確実ですね。

ただし、受給資格確認手続きなど勤務先の協力は不可欠。すべて個人だけで進めることはできません。

 

自分で申請するときは期限に注意

育休手当の申請期限ですが、初回と2回目以降で異なります。

  • 初回の期限:育休が始まった日から、4か月経過する日の属する月の末日まで(「次回支給申請日指定通知書(事業主通知用)」に印字されてます)
  • 2回目以降:支給対象期間の初日から起算して4か月を経過する日の属する月の末日までの期間

どちらとも4か月後の月末ということには変わりありません。

これらの期限が過ぎてしまうと、育休手当が受け取るのが遅れてしまうので注意しましょう(ただし猶予は2年あり)

 

手順その③ 育休手当の受け取りまで

育休を受け取るにはまず審査が必要で2週間かかります。

手続きが済むと「育児休業給付金支給決定通知書」と次回以降の申請書が会社を経由し自宅に届く、という流れが一般的。

その後振込まで合わせると2〜3か月の間に届くということになります。

このため育休手当の初回支給日は、育休開始から2〜3か月かかるでしょう。

 

育休手当の延長が認められるケースとは?

育休手当は原則として、子どもが1歳になる前日までというように期限が決められていますが、条件を満たすと期間の延長が認められます。

延長が認められるケースは以下の通りになります。

  • 認可保育園に入所できない
  • 配偶者の死亡
  • 負傷や疫病もしくは身体上・精神上の障害により養育が困難
  • 離婚し子どもと同居しない
  • 6週間以内に出産する予定であるか、または産後8週間を経過しないとき

これらのケースで育休手当を延長する場合には、それぞれについて証明する書類が必要になります。

 

延長する申請の時期

支給期間を延長したいという場合は、延長の申請が必要です。

延長する時期としては、

  • 子どもが1歳に達した後
  • 子どもが1歳6か月に達した後

この都度に延長の申請が必要です。

 

育休手当の延長に必要な書類一覧

延長の場合にはそれぞれに必要な書類を準備する必要があります。

以下にまとめましたので参考にしてください。

認可保育園に入所できない

1歳の翌日、1歳6ヵ月の翌日においても保育が行われていないことが確認できる市町村が発行した証明書

(入所申し込み書、入所保留の通知書など)

配偶者の死亡、離婚

住民書の写しと母子健康手帳

配偶者の疫病、負傷等

医療機関の診断書
6週間以内に出産予定、または産後8週間を経過しない母子健康手帳

 

育休手当の期間が逆に短くなってしまう場合も

上記のように育休手当の延長が認められることもあれば、逆に期間が短くなってしまうというケースも。

以下の2つのケースに当てはまる場合は、育休の期間が短くなってしまうので注意しましょう。

  • 子どもが1歳になる前に職場復帰する
  • 育休を受給している途中に退職が決まる

 

子どもが1歳になる前に職場復帰をする

子どもが1歳になる前に職場復帰をしていまうと、支給期間がその分短くなります。

この場合は職場復帰する前の前日までが支給期間になります。

育休手当は前半の項目で述べたように非課税のため、社会保険料や税金が引かれません。

そのため、フルタイムで働いた時の手取額と育休手当がほとんど変わらない、といったこともありえます。

 

育休を受給している途中に退職が決まる

育休の受給中に退職したことが決まった場合は、退職日の属する支給単位期間の1つ前の支給単位期間まで、育休手当が支給されます。

育休や産休は制度を利用した後に会社に復帰するのが前提ではありますが、万が一自己都合や会社都合で退職した場合も、原則として金銭的ペナルティは発生しません。

 

夫婦で育休をとれるなら「パパママ育休プラス制度」で育休手当を利用しよう

父親と母親ともに育休を取得できる環境にあるなら「パパママ育休プラス制度」の利用を考えてみましょう。

パパママ育休プラス制度とは?

  • 夫婦で育児休業と取る場合、子どもが1歳2か月まで育休を取れる(通常は1歳まで)
  • 子どもが1歳2か月になる以前なら、両親の育休の時期が重なっても可能
  • パパ・ママで半年ずつ取得すれば、1年間割増給付が可能

なんといっても最大の特徴は育休手当が1年間割増給付になる点です。

例えば夫婦で半年(6か月ずつ)取得すれば、1歳2か月まで67%給付(手取り賃金の約8割)支給されることに。

平成26年までは50%だったので大幅なアップといえますよね。

現実的には夫婦で育休を取得するのは難しいかもしれませんが、育児や家庭が安定するだけでなく、給付率もおトクになるのでぜひ積極的に考えてみてください。

 

パパママ育休プラス制度を利用する条件

  • 配偶者(母)が子どもの1歳到達日以前に育児休業していること
  • 本人(父)の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
  • 本人(父)の育児休業開始予定日は、配偶者の育児休業の初日以降であること

注意ポイント

父親の育児休業開始予定日が子の1歳の誕生日を1日でも過ぎると、制度が利用できなくなってしまうので注意しましょう。

 

パパママ育休プラス制度に必要な書類

パパママ育休プラス制度では「被保険者(父)の配偶者であることを確認できる書類」と、「配偶者(母)の育児休業の取得を確認できる書類」が必要になります。

 

被保険者の配偶者であることを確認できる書類
  • 世帯全員について記載されている住民票の写し
  • 民生委員の証明書等(事実上婚姻関係と同様の事情を証明したい場合など)

いずれかの書類が必要になります。

 

被保険者の配偶者の育児休業の取得を確認できる書類
  • 住民票の写しなど、育児休業給付金の支給対象者の配偶者であることを確認できる書類
  • 配偶者が会社から交付された「育児休業取扱通知書」の写しなど、育児休業の取得を確認できる書類

支給申請書に配偶者の雇用保険被保険者番号が記載されていて、配偶者の育児休業給付受給の有無を確認できる場合は書類を省略することができます。

 

育休手当の支給日はいつから?おおまかなスケジュール

育児休業給付金は2か月ごとに申請が必要で、振込のタイミングも原則2か月ごとです。

産休から育休終了までだいたいいくらもらえるのか、どんなスケジュールなのか、表にまとめてシュミレーションを行いました。

育休手当の支給日の時期をしっかり確認してみてくださいね。

 

育休手当のスケジュールをシミュレーション

それでは以下の条件でシュミレーションを行っていきます。

  • 出産予定日     5月10日
  • 出産予定人数    1人
  • 勤め先企業エリア  東京
  • 毎月の額面給与   250,000円

手続の仕方によっては、以下のように進まない場合もあるので、ご了承下さい。

時期産休・育休支給額
2019年3月30日産前休暇開始
2019年5月10日出産
2019年5月11日産後休暇開始
2019年6月出産一時金支給420,000円(一児につき)
2019年7月5日産休終了
2019年7月6日育休開始
2019年8月出産手当金支給566,440円
2019年9月育児手当・初回振込334,986円
2019年10月
2019年11月育休手当・2回目334,986円
2019年12月
2020年1月育休手当・3回目334,986円
2020年2月
2020年3月育休手当・4回目249,990円
2020年4月
2020年5月9日育休終了・5回目262,489円
2020年6月

 

産休中にすべきこと

勤務先で育休手当を申請するなら、産休に入る1か月くらい前(2019年3月ごろ)に、「育児休業給付金支給申請書」「育児休業給付受給資格確認票」を勤務先に提出しておくとスムーズです。

 

初回支給日(2019年9月)まで

育休開始は7月6日からとなります。

したがって初回の支給期間は、「7/6~8/5」+「8/6〜9/5」となり、この2か月分を9/6以降に申請します。

なお、厚生省によれば、育休手当は支給決定日からだいたい1週間で指定の口座に振り込まれるとのこと。

つまり、育休開始から2か月+育休手当を受取資格の審査(2週間)+振込までの期間(1週間)だいたい3か月が目安です。

 

2回目以降は2か月ごとの申請が必要

育休手当の2回目以降の支給は、前回支給日の2か月後になります。

場合によっては、1月半で支給されたというケースもあるそうです。

2回目以降の申請書は内容を確認して署名捺印をし、会社に送り返す必要があります。自分で申請する場合、記入方法が不明ならハローワークで聞きましょう。

 

育休手当の申請を忘れた場合、申請期限が過ぎても2年の時効がある

前半で解説した育児手当の申請期限を過ぎても、実は2年の時効があります。

ですので2年の時効が成立するまでに、申請されれば支給できます。

時効となる日が土日祝を挟むという場合は、その翌日が時効となる日になります。

通常よりも給付金の支給が遅くなったりするので、やはり忘れずに期限内に申請するのがおすすめです。

 

育休手当は実際いくらもらえる?算出方法を解説

育休手当は月給の50%前後を、2か月ごと・2か月分まとめて受け取ることができるものですが、具体的に自分がいくらもらえるか気になりますよね。

ここでは育休手当の算出方法について説明をしていきます。

 

育休手当の計算方法  

育休手当金額の算出方法

  • 育休開始日~育休開始後6か月の場合は、産休前6か月の給料の月額平均×67%
  • 育休開始6か月経過後~の場合は、産休前6か月の給料の月額平均×50%

となります。

例えば月給が24万円だとすると、

  • 育休開始日~育休開始後6か月の場合は16万円
  • 育休開始6か月経過後~の場合は12万円

といったことになりますね。

 

育休手当には上限と下限がある

ただ育休手当は、誰でも月収の67%の金額がもらえるというわけではありません。

上限額と下限額

  • 基準となる月収の上限額は449,700円 越えた場合は449,700円の67%が支給
  • 基準となる月収の下限額は74,400円 下回った場合は74,400円の67%が支給

になります。

上記をもとに実際に支給できる育休手当の計算すると、

  • 支給できる金額の上限は301,299円(6か月経過後~の場合は224,850円)
  • 支給できる金額の下限は49,848円(6か月経過後~の場合は24,924円)

これらが支給される金額の上限額と下限額になります。

多くても月30万円、少なくても5万円くらい支給されると覚えておくといいです。

 

おわりに

というように今回は育休について書かせて頂きました。

育休手当は「子どもが1歳になるまで」というのが決まっていますが、条件によっては最長で2年受けられることもあります。

育休中の重要な収入源となりますので育休手当を受けるとなったら、条件面もしっかり確認しておきましょう。

 

この記事を書いた人

わたる
わたる
埼玉出身のアイドルオタク。大学時代は就活に失敗してフリーターになってしまう。
その後一時は就職するも仕事を辞め、現在はフリーライター。
推しメンに多く会い行きたいという思いから節約を始める。そのなかでFPの資格も取得。
オタク活動費は必要経費。推しメンの笑顔はプライスレス。

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