ふるさと納税

ふるさと納税とは?何のために作られたの?初心者でも3分で分かる納税について

投稿日:

はじめに

元国税局職員 さんきゅう倉田です。
好きな言葉は「増税」です。
これから全10回に渡り、ふるさと納税について、余すことなく書いていきます。

まだ、ふるさと納税をしていない方も、これからふるさと納税をする方も、寄付先を紹介するサイトの方も、寄付を求める自治体の方も、国税局のみなさんもたのしんでいただければ幸いです。

第1回は、ふるさと納税をやってみたいけれど、そもそもどういう制度で、なにが得なのかがわからない方のために、ポイントをまとめました。

ふるさと納税とは

「ふるさと納税」という言葉からは、その真の意味はわかりません。

ふるさと納税とは、地方自治体に対する寄付です。
「納税」というのは名ばかりで、あくまで寄付。
税金を納めているわけではありません。

また、「ふるさと」とありますが、あなた自身の故郷に寄付する必要はありません。
好きな自治体に寄付することができます。

もちろん、生まれ育った故郷に寄付することもできます。

ふるさと納税は何のために作られたか

人や会社の多い都会は税収がたくさんあるけれど田舎は大変だろうな、と考えたことはありませんか。

地方で生まれその地方で、教育を受け、医療費を負担され、図書館で本を読み、道路を歩き、警察に守られ、様々なサービスを受けても、大学進学や就職をきっかけに、みな都会へ出ていってしまいます。
大人になり、所得税を納め、たくさんの消費税を負担するようになっても、生まれ育った地方にはすでにいないので、都会が税収を得ることになります。
故郷はまったく潤いません。

しかし、「都会での生活があるから故郷には帰れないけれど、貢献したい」、そう考える人はたくさんいるようです。

そうはいっても、日々の生活費や遊興費を削ってまで自治体に寄付するのは、余程の聖人君子でない限り難しいことだと思います。

そこで生まれたのが「ふるさと納税」です。

寄付したお金を所得税や住民税から差し引く制度

自治体に寄付したお金を、本来納めなければならない所得税や住民税から差し引いてくれる制度です。

これにより、寄付したお金がほとんど戻ってきます(正確には2000円減ります)。

ただ、それだけでは、お金がいったりきたりするだけで、ふるさと納税の需要が増えません。
みなさんがこぞってやるのは、寄付した自治体から返礼品がもらえるからなんですね。

※所得税は国に納める税金、住民税は住んでいる都道府県と市区町村に納める税金です。

あなたが、ふるさと納税をたくさんすればするほど、あなたが今住んでいる自治体の税収は減ります。

ふるさと納税の意義

ふるさと納税は、税金を管轄する財務省ではなく、総務省の管轄です。その総務省のホームページには、ふるさと納税の意義が3つ掲げられています。
要約すると以下のようになります。

一、税に対する意識

みんなが寄付先を選択することで、税に対する意識が高まり、納税の大切さや使われ方を考えるきっかけとなる。

二、地域に貢献できる

生まれ故郷だけでなく、お世話になった地域、応援したい地域の力になれる。

三、取り組みのアピール

県や市や区や町が、自分たちの取り組みをアピールすることで、競争が生まれ、選んでもらうに相応しい自治体となれるよう努める。

ふるさと納税は、この意義の通りに運用されているでしょうか。
個人的には、充足しているように思います。

ほしいものがいっぱい返礼品

ふるさと納税といえば、返礼品ですよね。

地方の特産物もあれば、Amazonギフト券、iPadなど、その地方と全く関係のないものもあります。
納税者にとっては、返礼品の選択肢が多岐にわたるのは素敵なことですが、過度な競争には批判も寄せられています。

総務省は、ずっと、返戻率を3割以下にしましょうとか地場産品にしましょうと唱えていました。

でも、一部の自治体はそれをずっと無視して、納税者に優しい返礼品を用意していました。
しかし、今年6月から、ついに、地場産品で、かつ、返戻率3割以下にするというルールが適用されます。

ルールを守っていない自治体に寄付しても、寄付した金額は所得税や住民税から差し引かれません。
それでも、返戻率3割の返礼品はもらえますから、ふるさと納税はとってもお得な制度といえます。

※1万円を寄付したときに3000円の返礼品がもらえるとき、返戻率は3割となります。

どうやって自治体を選ぼうかな

ふるさと納税制度の意義を考慮すると、生まれ育った地域と応援したい地域に寄付したいところですが、それだけを考えてふるさと納税をしている人はごく一部で、みなさん少しでも得になる返礼品を求めているはずです。

しかし、自治体のホームページを見て、どのような返礼品を提供しているかを調べるのは、時間がかかります。

需要あるところに、供給あり。
ちゃんと、どのような返礼品があるのかまとめたサイトがあります。

さらに、その中では返礼品や地方で、絞り込みをかけることができます。

好きな食べ物、例えば「お肉」とか「餃子」で絞り込んでもいいですし、故郷の「神奈川」とか好きな街の「広島」と絞り込んでもいいわけです。
また、自治体ごとに、ふるさと納税で集まったお金の使いみちも公表しています。

公表しているだけでなく、使いみちを選べるところも多くあります。

例えば、ぼくの高校時代の親友が住んでいた神奈川県南足柄市では、

  1. 市におまかせ
  2. 安全で安心して健康に暮らせるまちづくりのために
  3. 環境と自然に配慮した魅力あるまちづくりのために
  4. 人と文化を育むまちづくりのために
  5. 活力とにぎわいに満ちたまちづくりのために

の中から、選ぶことができます。
納税に不満を持つ方々の中には、「何に使われているのかよくわからないから」とおっしゃる方が一定数います。

しかし、ふるさと納税なら、抽象的ではありますが、その使途をあなた自身で選ぶことができます。
あなたの1万円が南足柄市の自然に使われるのです。

返礼品だけでなく、寄付金の使いみちも寄付先を選ぶ基準にしてみてはいかがでしょうか。

ふるさと納税をするには

「ふるさと納税」で検索すると、いくつかのサイトが出てきます。

その中のどのサイトでも良いのですが、自治体や返礼品を選び、必要な情報を入力して、クレジットカードで決済すると、すぐに手続きが完了します。

確定申告が必要なの?

ふるさと納税をすると、確定申告が必要です。

フリーランスと異なり、会社員やパート・アルバイトの方は、基本的に確定申告をすることがないので、恐れ慄いている方もいるかもしれません。

安心してください。
数年前から、「ワンストップ特例制度」ができ、多くの方がふるさと納税をしても確定申告を要しなくなりました。
凄まじく便利なこの制度については、第9回で触れたいと思います。

ふるさと納税は好きなだけできるわけではない

寄付する金額に制限はありませんが、所得税と住民税から差し引いてくれる金額には限りがあります。

これについては、第10回で解説します。

【おわりに】今後の予定

第2回:ふるさと納税はどんなところが得なのかをテーマに、そのお得なシステムを解説。合わせて、損をしないために知っておくべきことやより得するための情報をまとめます。
    
第3回:ふるさと納税をやろうかどうか悩んでいる方に対し、メリット・デメリットを紹介します。

第4回:ふるさと納税をするのなら、確定申告のことも知っておかねばなりません。わかりやすくふるさと納税だけに注目した確定申告の手続き、準備書類、注意点を紹介します。

第5回:ふるさと納税をしてから、寄付したお金が所得税や住民税から差し引かれるまでには時間がかかります。その確認方法を紹介します。

第6回:一人暮らしの方に向けて、ふるさと納税の限度額やおすすめ返礼品を紹介します。

第7回:ふるさと納税の返礼品には税金がかかります。 所得税法上の一時所得となるからですが、その一時所得の計算方法や控除額を解説します。

第8回:得することは理解できても、その仕組が分からずもやもやする方がいると思います。そんな方のために、ふるさと納税の仕組みを解説します。

第9回:超便利なワンストップ特例制度を紹介します。

戴10回:年収によって、ふるさと納税の限度額は変わります。その計算方法や覚えるべきポイントを紹介します。

The following two tabs change content below.
さんきゅう倉田

さんきゅう倉田

大学卒業後、東京国税局を経て、よしもとクリエイティブ・エージェンシーで芸人となる。好きな言葉「増税」。著書に『読めば得する税金の話』(総合法令出版)など。

-ふるさと納税
-, ,

Copyright© 節約ぽけっと , 2019 All Rights Reserved.