保険

住宅ローンを組むときに保険の見直しは必要?保険料が安くなる可能性アリ!

投稿日:2019年9月26日 更新日:

はじめに

住宅ローンを組んで家を購入した際は、保険を見直す絶好の機会
それはなぜなのでしょうか?

住宅ローンを組むと団体信用生命保険に同時に加入しますが、それにより、生命保険の必要保障額を減らすことができ、さらに生命保険の保険料の負担も少なくできるからです。

「団体信用生命保険って何?」
「生命保険の必要保障額とは?」
「なぜ保険料が安くなるの?」

と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

住宅ローンを組んで家を購入した場合の保険の見直し方を、わかりやすくお伝えしたいと思います。

団体信用生命保険はどんな保険?

団体信用生命保険の概要

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンを組むと同時に加入する生命保険です。
住宅ローンを組むと、長期間にわたりローンを返済して行きますが、その間に、もしかしたら、ローンの契約者が死亡したり高度障害になったりすることもあるかもしれませんよね。

団信は、万一のことが起こった場合に、住宅ローンの残債を0(ゼロ)にしてくれる保険です。

ちなみに保険の構成は、保険契約者と保険金受取人が「金融機関(債権者)」、被保険者は「住宅ローンを借り入れている人(債務者)」、保険金額は「住宅ローンの残高」といった形で成り立っています。

保険料は誰が払うの?

団信の保険料は、保険料相当分の金利が住宅ローンの設定金利の中に既に含まれていることが一般的です。

最近は、特定の疾病にかかり所定の状態になると、住宅ローン残高が0円になったり、一定の期間のローン返済額を保障したりする団信もあり、そのようなタイプの団信に加入する場合は、金融機関が設けた「上乗せ金利」をつけることが多いようです。

保険会社が販売する「医療保険」と「団信」との違い

民間の保険会社が販売している医療保険は、基本的に病気やけがをした際の治療費や医療費を保障するものです。

一方団信は、住宅ローンの返済額を保障するといった違いがあります。

必要保障額をチェックしよう

ほとんどの方は、住宅ローンを組むか組まないかにかかわらず、終身保険や定期保険などの死亡保険に加入していると思いますが、死亡保険に加入する場合、まずは自分の保険の保障額(必要保障額)を計算し、それに基づいて保険を掛けることになります。

必要保障額は、家族がいる方であれば、一家の大黒柱に万一のことがあった場合に、残された家族の生活を支えるために必要な額を算定して設定します。
具体的には、下図の通り、一家の大黒柱に万一のことがあった場合に想定される「支出」から「収入」を差し引いた金額となります。

必要保障額の出し方

たとえば「支出」には、残された家族(遺族)の生活費、子どもがいるのであれば子どもの教育費、葬儀費用などが含まれ、「収入」には、公的な遺族年金、勤務先からの死亡退職金や見舞金などの金額を入れます。

生命保険(死亡保障)は、上の図に沿って算出した必要保障額をもとに設定し、当然ながら、必要保障額が大きくなれば、保険料は高くなり、必要保障額が小さくなれば保険料は安くなるのです。

団信に入るとなぜ保険料が安くなる?

では、なぜ住宅ローンを組んで団信に入ると、生命保険の保険料が安くなるのでしょうか。

図の中の「支出」欄をご覧ください。

必要保障額の出し方

「残された家族が必要なお金」の中には、「住宅費」が含まれています。
住宅費は、主に住宅を購入する以前に払っていた家賃です。

住宅ローンを組んで団信に入れば、万一の際にはローンの残高がゼロになるわけですから、家賃分の保障は不要となります。

これにより必要保障額も下がり、保険料を安くすることができるからです。

保険の見直し効果を数字で確認してみよう

必要保障額の具体的な事例

下記の条件で、夫が34歳の時に死亡した後、子どもが大学を卒業するまでの15年間の必要保障額を計算してみましょう。

<条件>

  • 家族構成・・・3人(会社員の夫と妻ともに34歳・子ども7歳)
  • 遺族の生活費・・・21万円/月(遺族の生活費は、夫が死亡する前の生活費の7割で計算する)
  • 住宅費(家賃)・・・10万円/月
  • 夫の平均標準報酬額・・・40万円
  • 子どもの教育費は1000万円準備する
  • 7歳~中学校卒業までの9年間、毎年12万円の児童手当が出る
  • 葬儀費用は300万円準備する
  • 遺族基礎年金は子どもが18歳まで100万円/年、遺族厚生年金は年間30万円/年、子どもが18歳以降の中高齢寡婦加算は58.5万円/年とする
  • 収入のうち、児童扶養手当は考慮しない
  • 夫の死亡時に貯金が300万円あることにする

【支出】

  • 生活費・・・3780万円
  • 住宅費・・・1800万円(団信に加入していれば不要な費用)
  • 教育費・・・1000万円
  • 葬儀費用・・・300万円

支出合計⇒

 住宅費があり・・・6880万円

 住宅費がなし・・・5080万円

 

【収入】

  • 遺族基礎年金・・・1100万円
  • 遺族厚生年金・・・450万円
  • 中高齢寡婦加算・・・234万円
  • 児童手当・・・108万円
  • 貯金・・・300万円

収入合計⇒2192万円

 

上記で算出された数字をもとに、子どもが大学を卒業するまでの必要保障額を算出してみましょう。

住宅費の負担があるケース、すなわち賃貸住宅の住んでいて家賃の負担があるケースの必要保障額は4688万円(6880万円-2192万円)です。

一方、住宅費の負担がないケース、すなわち住宅ローンを組んでいて団信に加入しているケースでは、2888万円(5080万円-2192万円)が必要保障額となります。

※上記事例はあくまで参考値となることをご理解ください。

保険の見直し節約効果を検証

必要保障額は、住宅ローンを組んで団信に入れば減らせることがおわかりになったと思います。

事例では、住宅費を必要保障額に参入しないことで、1800万円下げられました。

節約効果を、保険料に置き換えて考えてみましょう。

多少おおざっぱな計算とはなりますが、事例では必要保障額が4688万円から2888万円まで下がったわけですから、保険料も約4割節約できるとみなすことができます。
たとえば毎月死亡保険に2万円の保険に入っていたとすれば、8千円節約できて1万2千円で済むことになります。
保険の見直しにより、年間で9万6千円、15年間で144万円も保険料が節約できるということです。

住宅ローンを組んだら保険の見直しをすることが賢明

ただし必要保障額は、自分で算出することは難しいものです。

最近は、保険会社のWebサイトなどで必要保障額のシミュレーションができるようになっているため、そういった機能を利用する手もありますが、ファイナンシャルプランナーなど、信頼できる相談相手に聞いてみるのが安心できる方法ではないでしょうか。

とにかく住宅ローンを組んだら、保険の見直しを行うことが賢いと言えます。

病気やケガなどのリスクにも備える

住宅ローンを組んで団信に加入すれば、住宅費の心配はある程度なくなりますが、病気やケガなどになって働けなくなってしまうと、ローンの返済ができなくなることもあるかもしれません。

団信の商品の中には、がんや生活習慣病などの病気にかかり一定の条件を満たすと住宅ローンの残高が半分や0円になる商品、所定の病気にかかると一定の期間の返済額を保障するもの、ほかにもがんと診断されると一時金がもらえる保障を有しているものもあります。

しかし団信の保障は、住宅ローンの支払いが終わると保障もなくなります。
また、団信の保障の対象とならない病気になることもあるかもしれません。
そのような場合は、別途、医療保険やがん保険で備えておいた方がよい場合もあるでしょう。

また、働けなくなるリスクに対しては、就業不能保険で備えた方が良い場合もあります。

実際、何の保険で備えた方が良いかについては、既に加入している団信のタイプや、家族の状況などによっても異なります。
自分がどのタイプの団信に加入しているのかを確認した上で、保険を見直すことをおすすめします。

まとめ

住宅購入時に保険を見直すと、住宅ローンの団信により保険料を安くできることもあることがおわかりになりましたか。

保険の見直しは、マメにするに越したことはありません。

しかし、保険のかけ過ぎを防ぐためにも、生活上のリスクに対して、全て保険で備えようとするのではなく、貯蓄で備えるという視点も忘れないようにしましょう。

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小沢 美奈子
ファイナンシャルプランナー。K&Bプランニング代表。大学卒業後、損害保険会社やFP事務所等を経て独立。Webや書籍などでの記事の執筆、セミナー講師、家計相談を行う。趣味はカメラ。2019年10月11日に、これまでの節約方法を覆す驚きのハウツー本、著書『本物の節約・残念な節約』が発売。

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